わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

答えのある問題を解きにいかない

「世の中に答えが既にあるはず」という問題を自分の頭で解きに行こうとすることは、特段の理由がなければ避けた方がよい

曲がりなりにもコンサルティングをやっていると、「見たことがある風景」というものが増えていく。要するに、同じようなテーマ(や状況)を別々のクライアントでやって、同じような結論に収束していく、という事を繰り返し、パターンとして認識できるようになっている、という意味である。この知見を集約したものが、コンサルタントがしばしば「ベストプラクティス」と呼ぶものだ。

 

このベストプラクティス、コンサルの普及と共に世の中に氾濫しており、質のばらつきが激しい(大した洞察もないのに、ベストプラクティスというタイトルをつけただけで「っぽく」見えてしまうので、コンサルタントにとっても便利であることが一因だ)。しかし、多くの事例から、洞察力に優れた人間が、重要なコンテキストの注釈も合わせて本質を抜き出した、本当に良質なベストプラクティスというものには、必ず従っておいた方がいいと思う。なぜならば、やはりそれらは本質で、自分で変わったことをやろうとしても、必ずその本質に回帰し、想定された結果に落ち着くからである。

 

このように、実は「世の中に既に答えが存在するはずだ」と考えられる問いは想像以上に多い(これだけの人間が多様な活動をしているから、当たり前と言えば当たり前だが)。それらについて自分の頭で考える、という事は極力避けた方がよい。特に日々自分が接するWebやプログラミングの世界では、それが顕著だと感じている。

 

例えば先日、クライアント先で、「ランディングページってどんな要素詰めればいいんでしょうね」という議論があったのだが、LPなんて世の中で死ぬほど作成されており、それに生活を懸けて考えている人がいるはずなので、まさに世の中に答えがあるはずだと思っていたら、以下のようなサイトがあった。

lp-web.com

色々なLPを見ることができて、構成もざっくり似通っているので、その場ではこれらを参考に要素を決めることができた。

 

世の中に答えがあるはずだと思って、自分の頭では考えず探す、という姿勢・能力は、インターネットも発達してきた現代においてかなり大切だと思う。