わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

一つ一つ確実にこなす

「一つ一つのタスクを確実にこなしきる」という意識を常にもってマルチタスキングをするようにしている

 

10個のタスクを抱えていたとする。この時、心理学的に最もつらい進捗状況はどのようなものか?ある学術研究によると、それは「10個のタスクすべてが、80%完了している状態」だそうだ。つまり、何一つ終わっていない状況は心理的負荷が大きい。逆に、「1個のタスクが完了し、残り9個はまだ未着手」という状況は案外精神的には楽らしい。少なくとも一つは終わっている、という安心感からだろうか。何となく感覚的に理解できる結論だと思う。

 

自分自身は元来マルチタスキングが非常に苦手なので、複数のタスクを抱えた時には、とにかく優先順位が最も高い一つのタスクをきっちり終わらせる、少なくとも自分の手は離れる状態までもっていく、ことを大切にしている。自分のテーブルには複数のタスクがのっているかもしれないが、意識の中では常にひとつづつ処理をしようと心がけている。

 

そもそも自分だけでなく、人間は意識をそんなに分散させられないのではないか。分散できているように傍から見えても、効率のよい人は「ある瞬間は一つの事だけに集中し、別の瞬間には別の事に集中している」、つまり高速で意識を移動させてるだけ、なのではないかと思う。

 

と、いうことを考えた時から、クライアントの現場メンバーと仕事をするときにも、「とにかく今はこれに集中しましょう」ということをよく口にするようになった。とにかく一つに意識を集中させて、その部分は質の高い仕事をしよう、と促したいという思いがある。結局、大学院時代の恩師であるShai Shahamが言っていたように、「人間は自分たちが思っている以上にバカであり、あほみたいにシンプルなことしか理解できない」という事なのかもしれない。それを肝に銘じて仕事をすると、結構自身の生産性も上がったりするのである。