わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

コンサルスキルを身につける(はじめに)

このブログで、何回かにわたり、マッキンゼーボストンコンサルティンググループに入社した新入社員が、入社直後から教わる基本スキルをまとめておきたい。

 

スキルと一口に言っても、具体的にはエクセルのショートカットなど細かいもの含め多岐にわたるわけだが、実は本当に重要な事は背景にある「思想」を理解することだと思っている。

 

読者の中には、コンサルタントと一緒に仕事をしたことがある方がいるかも知れないが、一流のコンサルタントが作る資料は「分かりやすい」と感じたことはないだろうか?また、別々のコンサル会社が作った資料だけど「まとめ方は似ている」とか、同じコンサル会社の人間が作った資料はたとえ作り手が違っても「殆ど区別がつかない」といった事はないだろうか?

 

実はそれは当たり前の事で、なぜなら

コンサルタントの作る資料は、実は一貫した「思想」に基づいている

からだ。一流のコンサルタントは自由にパワポに情報を落としているようで、実は一貫した思想を適用し、その思想から派生する複数のルールで縛りをかけている。だから、誰がまとめても常に分かりやすく、同じような質の資料ができあがる。

 

自分は6年以上経営コンサルタントとして従事するなかで、色々な会社の方と仕事を共にさせて頂いた。経営コンサルタントというのは、「経営上のお悩み」であれば何でもサポートしうるので、各プロジェクトの内容は本当に様々だったが、どんなプロジェクトでも必ず必要になることは、「関係者に納得してもらい合意形成する事」だ。組織を動かし事業を回していく上で合意形成は必須だから、当たり前の事なのだが、実に多くの(殆どのといっても過言ではないかもしれません)クライアントさんがそもそもこの「合意形成」につまづいている。「会議はたくさん行っているが結局何も決まらない」、「口頭で何度も伝えているのに部下がやってくれない」、「議論がいきなり蒸し返されて、ふりだしにもどった」など、心当たりがあるのではないだろうか。

 

そうなってしまう理由は単純にスキルの欠如だと考えている。逆に言えば、コンサルタントが入社直後に叩きこまれる前述の「思想」などを身につけてさえいれば、分かりやすいコミュニケーションができるようになり、仕事がスムーズに進むはずだ。

 

そのような考えに基づき、何回かにわたり外資コンサルの基本スキルを、背景にある思想を軸にしながら、骨太にまとめていこうと思う。