コンサルスキルを身につける:基本スキル2-パワポの書き方(第1回): スライドはメモで書き下せる
メモの書き方に続いて、パワーポイントを使ったスライドの書き方を説明していきたいと思う。
コンサルタントは分かりやすく綺麗なスライドが書けるよう、実践を通じて日々トレーニングを積んでいるが、実はそのベースはメモにある。つまり構造化された綺麗なメモが書ける人はスライドも綺麗なのだ。なぜなら、構造化はメモだけでなくスライド作成のベースでもあり、実際に「スライドはメモで書き下せる」ようになっていないといけないからだ。
実例を見た方が分かりやすいかと思うので、次のメモを見てほしい:
XX(メッセージ)
・XX(サポート1)
・XX(サポート2)
メッセージがあり、サポートが2つのシンプルなメモだが、これをコンサルがスライドに落とすと以下のような形になる。
コンサル会社では、上のようなスライド構造を「ツーパネル(パネルが2つ並んでいる)」と表現する事があるが、「サポートが2つの場合は大体こんなスライドになる」というパターンが全て決まっている。新入社員は入社直後からそのパターンをひたすら学んで記憶していく事を求められるが、そのベースにあるのは構造化の概念で、「メモの書き方」に繋がっている。なので、習熟の順番としては、
構造化したメモが綺麗に書けるようになる ⇒
スライドにもその考え方を反映させて綺麗に書けるようになる
となる。
またもう一点付け加えておくと、先ほど「メッセージ+サポート2つ」のメモをスライドに落としたが、メッセージが仮に2つの場合、スライドは必ず2枚になる。つまり、「ワンスライド、ワンメッセージ」が原則で、コンサルタントはこれを必ず守っている。
ここまで書くと、「なぜコンサルが作るスライドは、誰が作っても同じようなものになるのか」が分かるかと思う。つまり、
・スライドのベースは構造化
・構造化は、習熟した人間であれば、大抵同じ構造に行きつく
・だからスライドの構成もにかよる(=パターンが決まる)
という事だ。
パターンが決まっているわけで、それを覚えればいいという話になるのだが、とはいえ構造は毎回考える必要がある。次回はもう少し細かく、スライドの実際の作り方を見ていこう。