コンサルスキルを身につける:基本スキル2-パワポの書き方(第3回): 構造化の意識を細部までいきわたらせる
スライドはメモと繋がっており、どちらも構造化がベースにある、という事は説明してきたとおりだ。その意識を細部までいきわたらせる、コンサルにとってはそれが仕事の一部であり、付加価値の源泉の一つだと思う。そのこだわりが先に示したスライドに表れているので、少し解説しておこう。
いわゆるツーパネル構造のこのスライドだが、左と右を見て何か気が付くことはないだろうか?
左側はパネルの中の構造が2段(内容、実績)になっており、右側は3段(標準搭載、ドコモ提供、他社提供)になっているが、左側は楕円を使っており、右側は四角の箱を使っている。これも実はきちんと意味があるのだ。
メモの構造化を進める中で、サポートが「MECE」になっているか、を意識するといった事を説明したと思うが、コンサルタントは「MECEかどうか」で楕円と箱を使い分けている。
楕円: MECEでないものを並べる時に利用
・左側の内容と実績は特にMECEといった関係性にない
箱: MECEであるものを並べる時に利用
・右側は連携しているアプリの全数をカバー
・その中で、「標準搭載」など3タイプがあり、それらはMECEの関係性
このように、こういった場合は楕円を使い、こういった場合は箱にする、といった事がコンサル会社では明確にルール化されている。それは細部まで構造化を意識させるための工夫でもある。
縦軸と横軸を常に意識して、構造化にこだわってスライドを作ってみるようにしてみよう。