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人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

コンサルスキルを身につける:基本スキル3 -エクセルの作り方(第2回): 絶対に守らねばならないルール

「他人が作ったエクセルは解読に時間がかかる」というのはエクセルを扱った事がある方ならだれでも実感したことがあるのではないだろうか?

コンサル会社でも、よくプロジェクトの引継ぎを行う際、エクセルが問題となる。時間をかけて解読するより、結局作り直してしまった方が早いのではないかといった議論になりがちだ。

しかしそもそも美しく構造化されていれば、可読性が格段に上がり引継ぎも楽になるはず。そのために、「エクセルを作る際に守るべきルール」がある。まずは基本的なものを洗い出してみよう。

守るべきルール
1. カラーコードを守る
下記のようなカラーコードを決め、「必ず」守る。「息をするがごとく」カラーコードは行い、「後でまとめて設定する」は絶対にしない
・黒字: 計算式
・青字: ハードコード(数値の直接入力)
・緑字: 他のシートからのリンク
・黄色背景: 前提となるセル(多くの場合右横のセルに前提などを記載)
・青色背景: 出力となるセル(ただし、PLをシート全体で計算している場合など、シード全体が出力の場合は設定しない)

2. 数式にはハードコードしない

数式には0と1以外はハードコードしない。例えばA1セルの値を円⇒ドル換算する際に、“=A1/120”などと入力しない。為替レートは別セルに格納して、そこを参照するようにする。VLOOKUPの参照列の指定などもハードコードせずに、セルを参照するようにする

3. 一つのハードナンバーは一か所のみに入力する
例えば先の為替の数字など、一か所に入力して、全てそこから参照するようにする。前提が変わった場合に、一か所を変えれば残りが全て変わるようにしておくべき

4. リンクと加工を同時に行わない
他のシートから数字をリンクとして参照する場合(緑字のセル)、必ずそのセルはリンクをとるにとどめ、他の操作は当該セルの中では行わない。同じセルで桁数換算などをすると、元データをたどりにくくなる。

5. 他のファイルからはリンクを張らない
ファイル間のリンクは絶対に貼ってはならない。必要な場合は、ファイルのシートを丸ごとコピーしてファイル内で参照できるようにする

6. ソースの記載
前提となる数字などを入力した場合は、そのソースを必ず右側のセルに記入しておく

これらを守るだけで、かなりエクセルの可読性・分かりやすさは上がるはずで、同時に計算ミスなども少なくなるはずだ。

カラーコードを守るなど、結構面倒で、最初から息を吸う様にはできないかもしれませんが、毎回意識し、できるようになるまでしつこく実践すべし。