わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

ヤフーとLineの経営統合、ぴんと来ない

人が何かを話しているのを聞いても、全くぴんとこない、という状況はしばしばある。理由は大きく2つ考えられる。1つは自分に全く知識や興味がない場合。例えば、これまで嵐に全く興味がなかった人に、「いやーこの前二宮君がついに結婚して、なんか感慨深いわ」といったところで、感慨深さが伝わるはずもないだろう。そしてもう一つ考えられるのは、そもそもぴんと来るような内容が含まれていない場合。事情はよく知っているし、知見もあるのだが、相手の言っていることがしっくりこない、といった感じで、この場合「なぜぴんと来ないのか」を説明できることも多い。

 

ごく最近、この全くぴんと来なかったニュースが、ヤフーとLineの経営統合だ。ぴんとこなかった理由はちょうど上記の1と2の間のような印象。興味が全くないわけではないが深い知見があるとも言えず、考えてみると(裏の背景が部分的にしか分からないなりに)統合の理由は共感できなくはないが、自分ならこういった経営判断はしないな、という感じ。浅い理解に基づきざっくり行ってしまえば、泥船と泥船がくっついて泥船になっただけやん?というイメージしかない。

 

認識を大雑把に書けば:

  • ヤフー:スマホに完全に乗り損ねた泥船(=負け組)企業
  • Line:一歩日本の外に出ると、台湾とタイでしかプレゼンスのない泥船企業(インドネシアがとれていたらさらに2億人くらいのユーザーが獲得できていたのに残念な感じ)

という2社が、日本というガラパゴス市場での牙城を守るべくユーザーベース(海外含めて2億人程度:日本1.2億+台湾0.2億+タイ0.6億)を統合した

 

しかしながら、残念なことに、未来は明るくなさそう。なぜなら:

  • そもそも日本のユーザーはマクロでみれば急減する:2100年(自分の子供がまだ生きてる近い将来)にはそもそも人口が3,700万人程度に、、、
  • 戦略自体が古い・著しく遅れている感:GAFAもBATも数の勝負にはケリをつけていて、そこで稼ぎだす潤沢な利益でBtoB領域に攻めてきているという大きな流れ。つまり戦略の方向性としても2歩も3歩も遅れている印象で、今から取り返しはつかない

 

唯一面白いなと思うのは、メッセンジャーアプリと携帯のキャリアがくっついたという点。日本のキャリアは世界的に見てもまだ異常に高いARPUをエンジョイできているわけで、ソフトバンクの投資力にアクセスできるのは大きいのかもしれない。

 

しかし、2社が経営統合してAIの研究開発に1,000億円投資しても、それはすでに砂漠に水をまくようなものでGAFAの前には何のインパクトもない。なので、早々に生き残りのための別の道を模索しなければならないだろう。

 

最近この手のニュースで個人的にうれしかったのは、Googleと米大手総合病院メイヨー・クリニックの戦略提携。データの検索やら画像認識の技術は病院経営とは相性がとてもいいと思っていて、Googleが病院経営をしたら医療に変革が起こると大分前々から思っていた。Google病院みたいのが世の中にたくさんできて、経験の浅い人間の医者が診断するのではなく、AIが診断してくれる世の中が早く来てほしい。