わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

フィードバックはファクトベースで

フィードバックは極力曖昧性のないよう、ファクトベースで行うべきである

 

戦略コンサルティングファームという場所は、とにかくフィードバックをする事が好きである。個々人の成長のためのアドバイスを伝えるわけだが、公式な評価の場ではもちろん、非公式にもかなりの数を行っている。例えば、初めてプロジェクトに入る新卒コンサルタントがチームに入ってきたときには、「毎週金曜日の夕方30分、その週のフィードバックをするためのmtgを入れる」といった具合である。

 

ジュニアメンバーは、年次が浅ければ浅いほどかなりの数の公式・非公式なフィードバックを受けることになるが、フィードバックというのはそもそも双方向で行われるものなので、同時に自分よりかなりシニアメンバーに対してもフィードバックをする事を求められる(先に記載した、金曜日の30分のmtg内でも、お互いにフィードバックをしあうわけだ)。場合によってはかなり年上のシニアに対して行う場面もある。

 

こうしたフィードバックを行う際、最も重要な事は、ファクトベースに徹することだと思う。抽象的な内容にするのではなく、できるだけ客観的なファクトを持ち出し、それについて議論するのである。例えば、「〇〇さんは論理的思考能力は鍛える余地があると思う」、というのではなく、「あのチャート覚えてますか?書いてもらったんだけど、縦軸がゆるくて、一緒に議論して作り直してもらったやつ。あの軸、最初作ってもらったとき、MECEではなかったですよね」といった伝え方をする。この場合、軸の構造化ができていなかったこと、結果議論して作り直した事はファクトであり、認識の齟齬はほぼ生じない。その事実をさしてから、「(ああいう事があったから)まだ論理的思考能力は鍛える余地があると思う」という解釈を伝えるようにするのである。

 

またファクトベースで話すことで、受けてもフィードバックを受け入れやすくなり、それに対するアクションも具体的にイメージしやすくなる、といった効果もあると思う。

 

いずれにしても、フィードバックはファクトベースで。まあファクトベースにするのは結構細かい努力が必要で、メンバーの動きをみながら、気づいた瞬間にメモなどをしておかないと忘れてしまいファクトがあいまいになってしまったりするのだが。。。