わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

嫌われる事に慣れる

コンサルタントは基本嫌われる事が多く、が故に、コンサルタントは嫌われる事に慣れる必要がある

 

現職のコンサルタント、あるいは元コンサルタント以外で、コンサルタントが好き、一緒に働きたい、という人をあまり見たことがない。これまでの経験からも、世の中の人々はコンサルタントという職種の人間が基本嫌いだと理解している。

 

露骨に「嫌いです」という人は少ないが、もちろんいないことはなく、実際何人かそういうクライアントの対面がいた。そういう人は、理由を聞いてみると大抵以前にコンサルタントと働いた事があり、その時にいい体験をしていないことが多い。「データ等をたくさん提供させられたが、結局出てきたアウトプットにはほとんど使われていなかった」とか、「色々提言されたが、結局何一つ実行には移せず、無駄に終わった感が半端なかった」とか。

 

なので、基本的にコンサルタントはクライアント先に行くと、スタートがマイナスな事が多く、嫌われる事にもなれなければいけない。と言ってもコンサルタントの一人の感情を持った人間なので、嫌われる事は心地よいものではないのだが、そういう環境で自分が心掛けている事は2つ:

  • 極力自分の感情は交えず、ファクトベースで話す(コンサルタントが嫌い、という感情に支配されにくいよう、極力ファクトに徹する)
  • 相手が自分を嫌いでも、自分は相手を好意的に捉えられるよう、その人の「かわいい」と思えるところをひそかに探す

前者は、どのような場面でもコンサルタントの基本動作かもしれないが、特に相手がコンサルタントにいい印象を抱いていない場合には、ファクトをベースにした議論に徹して、あまりこちらの主張や考えを述べず、相手の言う事をひたすら聞く方が上手くいくことが多い。

 

後者は、自分だけかもしれないが、「ああ、この人も人間なんだな。かわいいな」と思えるような事を、どんな些細な事でもいいからとりあえず見つけると、相手が自分を嫌いでも自分は気持ちの上ではうまくいなせるようになれる気がするのである。見つけるには単純に観察すればよく、コーヒーを飲むのに砂糖を2杯必ずいれている、とか、ペンを回す癖がある、とか、そんな事からで構わない。

 

嫌われる事にいかになれるか、そして慣れてくるころには、だんだん職業人格とよばれるものが形成されてくるだろう