わかるブログ

人生の後半に向かっていくにあたり、自分の引き出しの中身を色々書いて一旦空にし、新たに学びを深めていかざるを得ない環境を作ろうと思って始めたブログ

Alumni Relationship

日本の企業ももっとAlumni Relationshipを強化すべきと思う

プロフェッショナルファームでは当たり前に行われているが、会社を辞めたもの、つまり卒業生との関係構築・維持(Alumni Relationship Management)は会社にとって重要だと思う。残念ながら自分は日経の大企業に勤めたことがないので、日本企業がどのようにAlumni Relationship Managementを行っているか、具体的事例を知らないのだが、様々なクライアントと接してきた中での印象では、「ほぼ行われていないに等しい」のではないかと感じている。

 

ちなみに外資系プロフェッショナルファームであるBCGとMcKinseyの両方に勤めた経験から言うと、Alumni Relationship Managementへの力の入れ具合はプロフェッショナルファームによっても違いがある。この2社でいうと、確実にMcKinseyのほうが質が高いというか、「きちんとOrganizeされている感」がある。

 

まずシステム面でMcKinseyの方が圧倒的に使い勝手が良い。Alumni向けのWebサイトはUX含め圧倒的に使い勝手がよく、また、Alumniが参加できるWebcastの案内も、コンテンツの見せ方含めたデザインが優れており、登録するときちんとインバイトを飛ばしてくれるなど、ユーザーのストレスが少ない。加えて、McKinseyの方がきちんとグローバル一元管理できているのか、色々なところからメールが来たりしない。一方で、BCGは日本のアラムナイ事務局からもくれば、GlobalのAlumni事務局からメールを受けるし、グローバル代表のRich Lesserからメールが来たりもするので、BCGらしく「Global One Firmでない感」が甚だしい。 

 

いずれにしろ、効果的なAlumni Relationship Managementは、退職した側からするとその会社組織への愛着を産むし、何かあれば協力したいという気にさせてくれる。また会社側からしても、会社の外で活躍する人財へのアクセスを可能にするもので、長期的視点で見ればかなりプラスなのだと思う。

 

日本企業もくだらないシステムに億円単位の開発費をかけるくらいなら、Alumni Relationship Managementに同じ額の金額をかければいいのに。